肥満やメタボの原因は脂肪、と思っている人は多い。
たしかに数年前まで「肉や脂肪を食べると太る」「コレステロールが血管を詰まらせて病気になる」というのが世界の常識だった。トクホのCMなどではいまだに「脂肪吸収を抑えて、メタボ対策」などとやっているが、じつはアレ、もうまちがいだとわかっているのである。
肥満やメタボ(内臓脂肪)の最大の原因は、糖質(炭水化物)だ。糖質を摂取し、血中のブドウ糖濃度があがると、その一部はエネルギーとして利用されるものの、余ったほとんどのブドウ糖は内臓脂肪に変換されて体内に蓄積されるのだ。
その働きをになっているのがインスリン。
つまり、炭水化物を食べれば食べるほど、メタボは加速する。メタボは生活習慣病の主原因。だから糖質が病気をつくるというわけだ。
コレ、新常識。昔の『常識』はいまの非常識。ここ数年の研究ですでにまちがいだったことが証明されているのだ。
小麦をやめるとメタボが解消する理由
さて、こうなると問題になってくるのが、小麦のでんぷん(糖質)。なにしろ、小麦のでんぷんの8割近くを占めるアミロペクチンAは、ほかのどんなでんぷんより血糖値を急激にあげる。メタボがぐんぐん加速する。
小麦のGI値と血糖上昇は、砂糖よりすごい 糖質が病気をつくるしかも、小麦が血糖値を急上昇させると、その反動ですい臓がインスリンをどかんと出血大放出するものだから、今度は血糖値が急激に落っこちて、その影響で腹がすく。
ご存知だろうか? 空腹感は血糖値がさがると感じるものなのだ。胃腸に消化中の食べ物がたくさん詰まっていても、インスリンが血糖値をさげれば、ニンゲン腹がナル、というしくみ。だから、血糖値を極端にさげないよう、上手にカムフラージュすれば、ダイエットなんてどうということはないのである。
そこへプラスして、小麦の中毒性がわれらが食欲に拍車をかける。だから小麦を食べているかぎり、のべつ幕なしに内臓脂肪は溜まっていく。
その弊(へい)はデカイ。メタボでどうなるかは、こちらの記事に書いている。
メタボリックシンドロームとは?
早い話が、いったん内臓脂肪が溜まりだすと、すぐにメタボになる。すると、高血圧、高血糖・糖代謝異常、脂質代謝異常という代謝異常を経て、高血圧症、糖尿病、高脂血症という、はっきりした病気を発症する。
最後はこれらがたがいに影響しあって、心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患、脳梗塞などの脳血管疾患、といったゴールラインを切ることになるというわけだ。
いうまでもないが、ゴールラインの向こうは彼岸である。
助かる道はただひとつ。小麦と決別することだ。食生活をグルテンフリーにするのである。
グルテンフリーの効果と方法【完全解説】
なお、すでにメタボと診断されているなら、小麦だけでなく、炭水化物すべてと手を切るのが得策である。
糖質制限食(糖質制限ダイエット)のやり方
糖質制限を実践すれば、ぽっこりふくらんだ太鼓腹もあっという間にひっこんでいく。運動する必要などない(もちろん、するにこしたことはない)。糖質制限は、運動よりずっと効率的なダイエット法なのだ。1週間で平均1~5キロ落ちる。わたしは4キロ落ちた。
わたしだけでなく、多くの先輩メタボッリカーたちが身をもって証明しているとおりだ。
この記事もぜひご覧いただきたい。グルテンフリーやローカーボ(糖質制限)の食品が手軽に手に入るショップを厳選してご紹介している。
う、うまい! グルテンフリー食品のおすすめ 糖質制限(ローカーボ)通販専門ショップ10選
このやり方はいかにも炭水化物が諸悪の根源であるかのように受け取られます。
体重が5kg減ったなら、体脂肪と筋肉量の変化も一緒に見ておかないと大変なことになります。
気を付けましょう。
ご指摘のとおり、単に過酷なだけのダイエットは命をおびやかすこともあり、危険がともなうものです。
ただ、わたしが実践している方法は、脂質とたんぱく質をたっぷり食べ、野菜もたらふく摂って、しっかり肉体を動かすというもので、筋肉量や体脂肪が病的に落ちるということはありません。わたし自身もなんら不都合を感じておらず、毎日すこぶる快調です。
炭水化物を悪者あつかいするつもりはないのですが、わたしのように糖質摂取がもたらす血糖値の急上昇に耐えられなくなってしまった身体には、やさしい食生活だと実感しています。
まあ、本音をいいますと、若いころは甘党でしたし、白米やパン、パスタ、うどんなんかも嫌いではありません。できることなら堪能したい。肉魚中心の食事は食費もかさみますしね(笑)。
でも、それをやるとからだがもたないのです。
コメントありがとうございました^^