糖質を減らせば、ニキビは減ります。糖質を完全にやめることができれば、ニキビや吹き出物で悩むこともなくなります。
ここでいう糖質とは、炭水化物全般のこと。その理由をわかりやすく解説します。
ニキビ、吹き出物は糖質が原因
血糖値を急上昇させる食品、つまり糖質には注意が必要です。
血糖値が急激にあがると、身体はインスリンを分泌して血糖値を下げます。このとき血中の糖質はどこへ行くのか。脂肪になるのです。糖質は体脂肪の材料なンです。だから摂りすぎると、脂性(あぶらしょう)がよけいにひどくなる。さらに炭水化物は体内で炎症を引きおこします。
だから糖質をたくさん食べていると、ニキビもどんどん増えていくのです。
疑われる方はぜひ試してみてください。砂糖をコーヒーや紅茶にがばがば入れて飲んでみる。するとニキビもわっと増えますから。
実際、穀物の摂取比率が低い、未開の地に暮らす人たちは、たとえティーンエイジャーであっても、ニキビとは無縁の毎日を送っているといわれます。
わかりやすい例が、昔の沖縄です。
沖縄の人たちは古くからずっと、豚肉、豆腐、昆布、魚、野菜をよく食べる伝統的な食習慣を送ってきました。そのころは、ニキビに悩んでいる若者なんてまったくいませんでした。
ところが80~90年代、日本全国を席巻するファーストフード店の出店ラッシュに巻き込まれて、外食の利用が進むとともに、糖質――なかでも小麦の摂取量が急激に増えました。これにともない、思春期の若者のあいだにニキビが広がっていったのです。
ニキビは青春のシンボルでもなんでもないのです。
育ち盛りの若い人たちが糖質を完全に排除するというのは、現実的には困難です。でも、ファーストフードやパン、お菓子、ソフトドリンク類をやめるだけでも、ツルツル&スベスベのお肌を取り戻せる可能性は高いというわけ。
ニキビの原因は肉や食物脂肪、と考えている人は少なくありませんが、これはまちがいです。
肉や脂をいくら食べたところで、ニキビの数にはほとんど影響しません。ただし、乳製品は△。牛乳やヨーグルトは思った以上に糖質を含みます。
ニキビや吹き出物をなんとかしたいなら、小麦やそのほかの穀類、甘いものの食べすぎと飲みすぎにはくれぐれもご注意ください。
糖質だけでなく、小麦グルテンもニキビと吹き出物の原因
皮膚は内臓の鏡、というのは皮膚科の医師の常識です。わたしたちのお肌は、小腸で起きている現象をそのまま反映する鏡のようなものです。
皮膚に異常が発生するとき、かならずほかの器官――とりわけ消化器に異常が起こっています。
- 食道炎
- 胃腸障害
- 胃酸の逆流
- すい臓の炎症
- 腸内の細菌バランスの乱れ
消化器が受けるダメージは、ニキビだけでなく、脂漏性皮膚炎や乾癬、フケといったさまざまな皮膚症状としてあらわれます。
では、消化器にこうしたダメージを与えているのはなんでしょう? いわずもがなのことをいうようですが、食べ物です。農薬や食品添加物や悪い油……。いろいろありますが、とくに注意を向けたいのは、小麦グルテンです。
もちろん、食べすぎや飲みすぎ、ストレスなど、グルテン以外の理由で、胃腸の調子がすぐれない日もあるでしょう。でも、グルテンが内臓を傷つけていることは、まぎれもない事実。理由はこのブログをとおして説明しているとおりです。
ひと言でいってしまうと、小麦のグルテンは、腸粘膜を傷つけるのです。
小麦にはもうひとつ問題があります。小麦は砂糖以上に血糖値を急上昇させるのです。しかも小麦には中毒性がある。さきほどの沖縄の子どもたちのケースでも、摂取量が増えたのが小麦でなくお米なら状況は違っていたことでしょう。
ニキビ対策にいちばん役立つのは、糖質を制限すること。このとき、まずは小麦食品からやめていくと効率的です。いわゆるグルテンフリーですね。
小麦には中毒性があるため、完全にシャットアウトするのはなかなか難しいものです。上手にやめるにはグルテンフリーダイエットが有効。こちらをご一読くださいね。