アトピーや蕁麻疹、ぜん息はグルテンの仕業!?

細胞を破壊するイメージ

グルテンとは小麦などに含まれるたんぱく質のひとつ。このグルテンに腸壁を破壊する力があるのは昨今ではよく知られる話となった。

グルテンによってダメージを受けるのは、なにもグルテンに過敏な人(セリアック病グルテンアレルギーの患者)だけではない。

小麦グルテンの一種である「グリアジン」は、健康な人の腸粘膜だって破壊する。そうして体内に侵入。さらに異物を招きいれている。グルテンアレルギーを持っていない人も、この攻撃をかわすことはできない。

グルテンで、アレルギー疾患(アトピー、蕁麻疹、ぜん息)発症

グリアジンの静かで巧妙な人体への潜入方法をお伝えしよう。

小麦グリアジンが腸壁を破壊するカラクリ
  1. 腸に到達したグリアジンは、腸細胞をそそのかし、たんぱく質ゾヌリンを生成させる。
  2. ゾヌリンには腸細胞間の結合をバラバラにする特技があり、腸の内壁に穴を開ける。
  3. その穴をくぐり抜けて、グリアジンやグルテンといった小麦たんぱくが体内へ潜入。
  4. それに便乗して、異物(ほかのたんぱくや化学物質など)も体内へぞろぞろ侵入。

この結果、引き起こされる代表的なアレルギー疾患には次のようなものがある。

  • ぜん息
  • じんましん
  • アトピー性皮膚炎

セリアック病やグルテンアレルギーの場合、体内に侵入したグルテンやグリアジンにも免疫系が反応するため、腸粘膜や体内のすみずみでさらに激しい炎症反応が起こる。

グルテン摂取で下痢を起こす場合は、セリアック病の可能性が高い。

そうでなくても、グリアジンによって招きいれられた、抗原になりうるたんぱく質が体内をうろついている以上、いたるところで炎症反応が起こり、さまざまな病気を発症する可能性がある。喘息や蕁麻疹、アトピー性皮膚炎といった、代表的なアレルギー疾患もそのひとつというわけだ。

グリアジンがこうした症状を引き起こしている場合は、いうまでもなくグルテンフリーが有効なのである。

 

photo credit: kaibara87 via photopin cc

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