カンジダ症が5分でわかる記事:原因、効果のある抗真菌薬、薬が効かず完治しない理由        

 
AFFILIATE DISCLOSE
 
カンジダ・アルビカンス カンジダ&リーキーガット
スポンサーリンク

ひと括りに「カンジダ」と呼んでいるが、カンジダ属は自然界に広く分布しており、全部で200種以上も存在する。このうち、われわれヒトの病気の原因になるのは8種類ほどである。

まず、いちばん病原性が高く、カンジダ症(カンジダの感染症)の原因になりやすいのがコイツ。

  • カンジダ・アルビカンス

普段は口腔、消化管、膣などの粘膜で静かに暮らしているのだが、宿主(人間)の免疫力が低下するなどして、異常に増殖することで感染症を引きおこす。

葉山
葉山

いちばん上にある写真は酵母型から菌糸型にメタモルフォーゼ(変身)を果たし、凶悪化したアルビカンス。カンジダは本来は酵母(真菌類だが、カビではない)である。つまり卵形の単細胞生物なのだが、カビと同じ菌糸型(複数の細胞が菌糸状に連なる)になることで毒性をぐっと強めるのである。

消化管が感染すれば「腸カンジダ」、女性の陰部が感染すれば「膣カンジダ」といった具合。温度と湿度の条件が整えば皮膚でも繁殖する。「皮膚カンジダ」と呼ばれる。とくにステロイドを使用している人は皮膚カンジダになりやすいことが知られている。

アルビカンス以外にカンジダ症の原因となりやすいのは、コイツらだ。

  • カンジダ・グラブラータ
  • カンジダ・パラプシローシス
  • カンジダ・トロピカリス
  • カンジダ・クルセイ

こうしたカンジダ症は全真菌感染の死亡例の30%ほどを占めており、死亡していない患者を含めると30%をはるかに上回る感染者がいると予想されている。[参]

【補足】カンジダのなかには、われわれの食生活を豊かにする手伝いをしている連中もいる。

  • カンジダ・エチェルシー:味噌や醤油の発酵を手伝う
  • カンジダ・バーサチルス:味噌や醤油の発酵を手伝う
  • カンジダ・ステラータ:ワインの醸造を手伝う
スポンサーリンク

カンジダ症の原因

カンジダに感染を引きおこす原因は、次のようなものだ。

  • 抗生物質の使用
  • ステロイドの使用
  • 免疫抑制剤の使用
  • 静脈カテーテルの使用
  • 経静脈栄養(点滴など)
  • 抗がん剤の使用

カンジダはバイオフィルム(細菌集団)を形成し、身を守る

水が存在する場所では、細菌や真菌はコロニーを形成する。そしてコロニーはぬめりのある保護層で守られている。そのほうが生存に有利だからだ。これをバイオフィルムという。

キッチンのシンクや風呂場の排水溝などのぬめり、あれもバイオフィルムである。あなたの口の中にある歯垢、それもバイオフィルムだ。

バイオフィルムには粘着性があり、容易には流れ落ちないようになっている。抗菌剤や抗真菌剤に対しても、保護膜がバリアーの働きを果たすため、きわめて高い耐性を示す。

カンジダはバイオフィルムを形成する真菌として知られている。われわれの体内にいるカンジダが増殖し、バイオフィルムに隠れはじめると、カンジダ症は重症化、難治化、そして慢性化し、一筋縄ではいかなくなる。

バイオフィルムを伴うカンジダ症は治療が困難

バイオフィルムができると、抗生物質はもちろん、抗真菌薬も効かなくなってしまう。われわれ自身の免疫細胞も中のヤツらには手が出せない。

もちろん、皮膚や口の中など感染部位が手の届く場所ならば、物理的にカンジダのバイオフィルムを排除(分解、破壊、除去)することもできるだろう。その後、外用の抗菌剤で退治すればよい。

ラシミール アスタット
ラシミールは、白癬菌(真菌)治療に用いられる有名な外用抗菌剤(市販薬)。水虫用だが、カンジダにも効果がある。有効成分の塩酸テルビナフィンが角質に浸透し、真菌を殺菌する。 アスタットは、カンジダに対して高い抗真菌活性を発揮する外用抗菌剤。処方薬だから、市販薬よりずっと強力。有効率は、白癬菌78.1~92.8%、カンジダ94.7~100%と高い。

しかし鼻腔内や肺、消化管などが感染した場合はやっかいだ。

抗真菌薬の服用でバイオフィルム外の無防備な連中を全滅させても、薬をやめたら中のヤツらが這いだしてきてふたたび繁殖してしまう。あるいは食事制限(厳しい糖質制限)でカンジダの餌(糖質)を断ち、兵糧攻めにして繁殖を抑えても、たまに甘いものを食べただけで元の木阿弥である。

抗真菌薬が効かない理由:すべてのカンジダに有効な薬が存在しない

カンジダ症が完治しにくい理由は、バイオフィルムのほかにもある。複数種のカンジダに効果のある抗真菌薬が存在しないのだ。

カンジダ症に処方される抗真菌剤は一般に、第1選択薬が「フルコナゾール」、第2選択薬が「イトラコナゾール」、最後が「ボリコナゾール」とされる。

だが、たとえば第1選択薬のフルコナゾールはアルビカンスにはよく効くものの、グラブラータやクルセイにはほとんど効かない。だからアルビカンスを殺しても、今度はグラブラータやクルセイが繁殖してくるということが起きるのである。

実際、最近ではアルビカンス以外が原因のカンジダ症が急増している。

フルコナゾール イトラコナゾール
フルコナゾールのジェネリック医薬品、オゾール。30日間使用。服用開始直後より全身の倦怠感、湿疹など、はっきりしたダイオフ症状が出現。その後、回復してきたように感じたが、しばらくすると元に戻ってしまった。 イトラコナゾールのジェネリック医薬品、イトラ。50日間使用。フルコナゾールのときと同じダイオフ症状が出現。20日後には徐々に回復基調に乗る。が、やがて下り坂へ。50日後には、症状は完全に元に戻っていた。

耐性菌の出現も問題となっている。著効を示したはずのフルコナゾールが効かないアルビカンスも登場しているのだ。[参][参]

カンジダ症に有効な、実用的な治療法とは?

抗真菌薬も食事制限もまったく役に立たないわけではない。感染の初期段階や、バイオフィルムを伴わない感染であれば、完治する見込みはあるかもしれない。

が、多くのカンジダ症においては根本的な解決にならない可能性が高い。

実際、抗真菌薬で膣カンジダを治療した際の再発率を調べた実験でも、長期治療によっていったん症状が治まっても、半年後に9%、9か月後に27%、1年後に57%の患者が再発したという結果が出ている。[参]

バイオフィルムを伴うカンジダ症に対抗する手段がないわけではない。

選択的にしか働いてくれない医薬品でなく、すべてのカンジダに満遍なく作用する天然抗菌剤を上手に使うのだ。彼らが隠れ家に潜んでいるなら、まずは自然界に存在するバイオフィルム破壊物質でその壁を叩き壊してやればいいのである。

カンジダ症を自分で治す方法【完全版】- 食事療法によるカンジダ&リーキーガット完治プログラム
カンジダ症と、それに起因するリーキーガットへの実践的な対処法についてくわしく解説する。膣カンジダや皮膚カンジダ、口腔カンジダにも適用できるはず。少なくとも参考にはなるだろう。 ただし最初に断っておくが、あくまで個人的な体験にもとづくも...
バイオフィルムとは何か? どう対処すればいいのか?
大腸に棲む微生物たちは、糞便中の55%を占め、宿主であるわれわれと密接な関わりを持って生活している。たとえば次のような働きが知られている。 食べ物を発酵させ、栄養吸収を手助けする。 大腸を覆う細菌生成物によって、病原性微生物...
この記事を書いた人

フードコンサルタント。あらゆる健康法を学び、本気で実践し、ついにぼろぼろの身体の再建に成功。現在は毎日のようにロードワークに出掛け、心身ともに溌剌、爽快な生活を送っている。

葉山一郎をフォローする
フードハックマーケット
カンジダ&リーキーガット
スポンサーリンク

薬機法 健康増進法 COMPLIANCE

FOOD HACKの情報は、厚生労働省や医療機関の監修を受けておらず、病気の診断、治療、予防を目的とするものではない。すべては「食」の大切さを伝えるために発信しており、毎日の食生活ついて考えるきっかけになればという思いから公開している。妊娠中や治療中、投薬中の方は、まず医師に相談していただきたい。記事内で紹介している効能効果は栄養素や成分に関するものであり、製品やサービスについての効能効果でないこともご注意いただきたい。

葉山一郎をフォローする
この記事が気に入ったら「いいね!」しよう
最新情報をお届けします。
FOOD HACK

コメント