据え置き型の浄水器は一般に、蛇口直結型より異物除去能力が高い。その据え置き型のなかでも群を抜いて高い浄水性能を誇るのが、日本ガイシの浄水器である。
据え置き型と聞くと設置が難しそうだが、キッチンの蛇口にホースをとりつけ、それを本体につなぐだけ。高性能な活性炭と鉛除去セラミックの相乗効果により、トリハロメタンや遊離塩素、農薬、環境ホルモン、鉛などを徹底的に除去してくれる。
さらにファインセラミックフィルターの超微細な穴(直径0.0001mm)を水道水がくぐり抜けるあいだに、99.999%の細菌、大腸菌、微細なサビや濁りまで取り除いてくれる。
浄水器の性能をチェックする方法がある。JIS(JIS S 3201)で定められた、浄水器の除去対象物質13種類に対する除去性能を確認するのである。参考までに以下、本機と蛇口直結型の性能比較。
除去対象物質 | JIS基準値 | 蛇口直結型 | 据え置き型 |
---|---|---|---|
遊離残留塩素 | 80%以上 | 80% | 99%以上 |
総トリハロメタン | 80%以上 | 80% | 97.8% |
クロロホルム | 80%以上 | 80% | 98.0% |
ブロモジクロロメタン | 80%以上 | 80% | 98%以上 |
ジブロモクロロメタン | 80%以上 | 80% | 99%以上 |
ブロモホルム | 80%以上 | 80% | 99%以上 |
テトラクロロエチレン | 80%以上 | 80% | 97%以上 |
トリクロロエチレン | 80%以上 | 80% | 98%以上 |
1,1,1-トリクロロエタン | 80%以上 | 80% | 98.5% |
2-MIB(カビ臭) | 80%以上 | 80% | 95%以上 |
農薬(CAT) | 80%以上 | 80% | 92%以上 |
溶解性鉛 | 80%以上 | 80% | 90%以上 |
濁りによる流量低下 | 50%以下 | 50%低下 | 19%低下 |
測定条件 | 総ろ過水量 900ℓ当たり | 7500ℓ使用後 |
この浄水器がいかに高性能かがわかる。
カートリッジはろ過した水の量にかかわらず1年半使える。カートリッジの価格は1万5000円前後。つまり1年1万円。安価な浄水器でも、その程度のカートリッジ代は最低限必要となる。本体価格を下げて、消耗品で儲けるビジネスモデルだからだ。
ランニングコストと浄水性能を合わせて考えると、こちらに分があるといえる。
商品詳細
内容 | 本体、カートリッジ1本付属 |
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本体重量 | 1.5kg(サイズ9.1✕28×20.5cm) |
ろ材 | ファインセラミックフィルター、活性炭、鉛除去セラミック |
製造元 | 日本ガイシ |
免責 | 製品情報や画像は最新のものを紹介するように努めているが、メーカーサイドの急な変更によって、更新が間に合わない場合もある。詳細はリンク先あるいはメーカーサイトをご確認いただきたい。当サイトの情報より、メーカーの情報、あるいは実際の商品にあるラベル、警告、使用方法を優先させてほしい。 |
このスリムタイプの通水量は1分間に2.5ℓ。単身者や小家族なら問題なく使えるレベル。大家族の場合、通水量3.5ℓ/分のスタンダードタイプかハイグレードタイプを選ぶと安心。
スタンダード 4人以上の家族に最適。浄水器としての基本性能はスリムタイプと同じ。重量2.9kg。実勢価格4~6万円。 |
ハイグレード 微炭酸水がつくれる機能付き。肉がやわらかくなるなど、料理に役立つ。重量4.2kg。実勢価格8~9万円。 |
なお、3.5ℓ/分でも水道の蛇口から直接出る水の勢いにはまるで敵わない。ストレスを感じるようならウォーターサーバーがおすすめである。
料理好きの友人が日本ガイシの浄水器を使っていた。当時、口に入れるものに無関心、無頓着だったわたしは、サイズも値段も、友人の木造アパートには不釣り合いだと考え、「1DKには似合わない。神経質なヤツだな」なんて心の中で笑っていたものである。でもいま振り返ると、わたしが無神経で不見識だったのだ。実際、同じ都内のわたしの部屋の水(安価な浄水器を使用)より格段においしかったことをよく覚えている。