グルテンフリーダイエット——始め方と効果をわかりやすく解説

グルテンのない食卓

「グルテンフリーダイエット」という言葉、もうずいぶん耳慣れたものになりましたね。でも、「なんとなく体にいいらしい」「セレブがやってるダイエット」くらいの認識で止まっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、グルテンフリーダイエットとは何か、どんな人に向いていて、どう始めればいいかを、できるだけわかりやすくお伝えします。むずかしい話は抜きにして、まず試してみたいと思えるような入口になれば幸いです。

ちなみに「ダイエット」という言葉、日本では「瘦身」「減量」という意味で使われていますが、本来は「食事」「食生活」のことです。

グルテンフリーダイエットとは

グルテンフリーダイエットとは、小麦・大麦・ライ麦などに含まれるたんぱく質「グルテン」を食事から減らす(あるいは除く)食スタイルのことです。もともとはグルテン過敏症やセリアック病(グルテンが引き起こす自己免疫疾患)の治療食として米国で始まったものですが、いつのまにか健康志向の一般の人々にも広まっていきました。

日本でグルテンフリーが広く知られるようになったのは、ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタントを務めたエリカ・アンギャルさんの著書がきっかけでした。2013年の出版以来、増版を重ねているロングセラーです。

はやま

初版が出た直後、本屋で見かけました。ピンクが基調のフェミニンな装丁、メルヘンチックなイラスト満載。帰宅したら、妻が熱心に何か読んでいた。のぞきこんだら、エリカ女史が金を食いそうな猫を抱いて微笑んでいた。「わ」といったら、妻が怪訝な顔でこちらを見た。わたしは当時からグルテンフリーのなんたるかをよく知っていたのですが、日本の女性たちはエリカ女史をグルテン教の開祖と思いこんでいるふしがありましたね(笑)。もともと米国で産声をあげたものなのです。

レディー・ガガ、ヴィクトリア・ベッカム、グウィネス・パルトロウ、アン・ハサウェイ……。実践するセレブを挙げればきりがないほど。健康のためだけでなく、体型維持や美肌効果を実感している人が多いことが、これだけ広まった理由のひとつでしょう。

グルテンフリーダイエットで変わること

グルテンフリーダイエットを試した人たちから、こんな声をよく聞きます。

  • 体重が自然に落ちた
  • 肌の調子がよくなった
  • 食後の眠気や倦怠感が減った
  • 集中力が上がった
  • 異常な食欲がなくなった
  • お腹の張りや不快感が改善した
  • 偏頭痛が減った

なぜこういった変化が起きるのか。理由はいくつかありますが、ひとつは小麦の血糖値への影響です。小麦に含まれる糖質「アミロペクチンA」は、白砂糖よりも速く血糖値を上げることがわかっています。血糖値が急上昇すると、その反動で急降下し、また食べたくなる。この繰り返しが「なんとなくだるい」「食欲が止まらない」の原因になっている可能性があります。

もうひとつはグルテンと腸の関係です。グルテンの成分「グリアジン」が腸粘膜に影響を与え、消化や吸収のバランスを乱すことがあるとされています。グルテン過敏症の方でなくても、腸への影響がじわじわと体調に出ている場合があります。

はやま

わたし自身、始めて最初に驚いたのは、夜食を食べたいという衝動がぱったりなくなったことです。それまでは寝る前に何か食べないと気がすまなかった。小麦をやめただけで、あれほど手強かった夜食習慣があっさり消えたのは、正直、自分でも驚きました。

何を食べて、何を控えるか

グルテンフリーダイエットの基本はシンプルです。小麦を含む食品を控え、それ以外の食材を中心に食べる。難しく考えなくても、まずは「パンをごはんに変える」「うどんをそばや米麺に変える」だけでも立派なグルテンフリーのスタートです。

積極的に食べるもの

  • ごはん、玄米、雑穀、そば、米粉製品
  • 野菜全般、芋類、豆類
  • 肉・魚・卵・豆腐などのたんぱく質
  • 果物、ナッツ、種子類
  • オリーブオイル、ごま油などの良質な油脂

控えるもの

  • パン、うどん、パスタ、ラーメン、餃子の皮
  • クッキー、ケーキ、スナック菓子などの小麦製品
  • カレールウ、天ぷら粉、小麦粉を使った揚げ物の衣
  • 醤油、麦みそ(グルテンが含まれるものがあります)

「完全にやめる」必要はありません。実践している人たちも、厳密に100%除去しているわけではなく、日常的な摂取量を減らすところから始めているケースがほとんどです。

どんな食品にグルテンが含まれるかはこちらにまとめています。

グルテンを含む食品一覧

始めてすぐ、少し体調が落ちることがある

最初の1〜2週間、頭痛や倦怠感、イライラを感じる方がいます。これは「離脱症状」のようなもので、小麦を断つことで体が反応しているサインです。多くの場合、2週間ほどで落ち着いてきます。

はやま

グルテンフリーを始めて数か月後、グルテン過敏症の検査のために一度だけパンをひとくち食べたことがあります。次の瞬間、食欲がぶわっと燃えあがって、コロッケ、ドーナツ、チーズ、クッキー、あんパン……とこれまで控えていたものを立て続けに食べてしまいました。気が触れたみたいだった、というのが正直な感想です(笑)。それまで「小麦に中毒性がある」という話を半信半疑で読んでいたのですが、あの体験で確信しました。やめていた期間が長いほど、再開時の反応は強く出るようです。

最低3週間は続けてみる

グルテンフリーダイエットの効果を実感するには、最低でも3週間は続けることをおすすめします。1週間や2週間では体が変化に適応しきれず、「効果がなかった」と判断するには早すぎます。

3週間続けてみて体調に変化を感じたなら、それがあなたにとってグルテンフリーが合っているサインです。変化を感じなければ、無理に続ける必要はありません。食事のスタイルは人それぞれ。試してみて、自分の体の反応を見てみる——。それくらいの気持ちで始めるのがいちばんです。

続けるうえでのヒントはこちらにまとめています。

グルテンフリーダイエットに失敗しない8つのルール

グルテンフリーで食べられるもの一覧

グルテンとは何か——もう少しくわしく知りたい方へ

12 COMMENTS

bootan0315

はじめまして。
今朝こちらを発見できて、「生きていける!」という気がしました!
ほんとに良かった。。。毎日食べることが怖く困っていました。
ここ7~8年徐々に悪くなっていたのに、あまり真剣に向き合っていませんでした(反省)
貴重な情報と体験談など、本当にありがとうございます。
これからもう少し勉強して、自分の体を大切に取り組んでいきたいです。
とりあえず、今日は食べれるものを買ってきます!(笑)
感謝申し上げます!

返信する
葉山

いえいえ、とんでもないです。でも、お役に立てたのならとてもうれしいです。コメント、ありがとうございました。

返信する
みゆき

50歳を越えていきなり小麦アレルギーを発症してしまい、今まで当たり前に食べていたものが食べられず、困り果てていたところにこのサイトを見つけました。基礎知識から得ることができ感謝しています。悪いことばかりではなく、ダイエット効果や成人病予防にもなるとのこと。むしろ楽しんでやってみようかと気持ちを切り替えることができました。ありがとうございました。

返信する
葉山

いえいえ、めっそうもありません。みゆきさんのような方のお役に立てればなあ、という思いで開設したサイトです。こうしたコメントを頂戴すると本当にうれしいです。こちらこそ、ありがとうございました。葉山拝

返信する
ラッキー

初めまして。いとこからグルテンフリーの話を聞いて葉山さんのサイトにたどり着きました。フリー生活始めてまだ1週間程です。更年期に差し掛かったのもありますが、肌質が弱く、無理すると途端湿疹がでてずっと皮膚科通いの日々です。また人生のリベンジでスキルアップ目指して通信大学に来年から仕事と両立して通おうと思ってます。私の体調不良は、グルテンも一因なのかな?と思い当たり、葉山さんのサイトこれからも参考にさせて頂きますのでよろしくお願いします。

返信する
葉山

はじめまして。コメント、ありがとうございました。通信大学ですかあ。いいですね。失礼ながら、自分より(たぶん)お年を召されている方がなにかにチャレンジされる姿、とても励みになります。元気をもらえます。不定愁訴、はやくよくなることをお祈りしております。無理せずどうぞがんばってくださいませ。

返信する
りかなも

最近、皮膚がアトピー様にガサガサし暴飲暴食で太り過ぎで調子がよくないと感じていました。葉山さんの記事を読み、聞いた事がある程度のグルテンフリーの記事を読み大変参考になりました。私も少しずつ勉強しながら、グルテンフリーにチャレンジして体質改善に取り組みたいと思いました。これからも、いろいろな情報楽しみにしています。

返信する
らくらく

こんにちは
朝食は毎日パンでした。大好きなパンですが、我慢ですね。
最近グルテンが良くないことを知り、ネットを見るに、グルテンが含まれる食品のなんと多いこと。そして、グルテンフリーの食品の高いこと。
葉山さんのこの記事を拝見し、食事を変えてみようと思いますが、外食などで「つい」や「言い出せなかった」などで食べてしまった場合、普段の努力は水の泡で、また1からなのでしょうか。

返信する
葉山一郎

そんなことはありません。問題は小麦漬けの食生活であって、グルテンフリーを意識しながら暮らすというだけでも十分に意味はあると感じますよ。

返信する
Aiko

こんにちは。オーストラリア在住で5歳児がグルテン不耐性の様です。お医者様からは除去を進められなかった為与えて続けていたら慢性蕁麻疹になってしまいました。4月からグルテンフリー食にして8ヶ月です。グルテンを食べると軟便で便器にへばりついて中々取れません。セリアックの血液検査は陰性でしたがGeneテストは陽性でした。どこに行くのもお弁当持参でパーティーでもケーキも食べれないのでかわいそうです。この先治して少しは食べれるようになれればいいと思っているのですがどうすればよいかよく分かるません。ご意見いただけないでしょうか。

返信する
葉山一郎

こんばんは。小麦や大豆に過敏に反応するお子さん、最近多いですね⋯⋯。私は医療従事者ではありませんので、自分がAikoさんならどうするかな、という視点で頭に浮かんだことをそのまま書きます。以下はあくまで個人の見解であることをお含みおきください。

グルテンにかぎらず食物の不耐症は腸内細菌叢のアンバランスから起きる、と私は感じています。ひらたくいうと腸内にカビや酵母、その他病原菌が繁殖し、相対的にいわゆる善玉菌——ビフィズス菌や乳酸菌が減っているわけです。すると腸内に毒素が充満、腸粘膜がただれ、毒素や食べ物が血流に乗って体内に侵入してしまう。腸内環境の悪化はさまざまな症状を引き起こします。アレルギーもそのひとつ。糖質、とくに小麦はこの状況を加速させます。

だから糖質(とくに小麦と砂糖)をひとまず完全に除去します。とはいえ成長期に糖質を完全にやめるのは難しいので、糖質は全粒穀物から摂取。玄米やオートミールなどですね。あとイモ類もOK。さらに手づくりの発酵食品(ぬか漬け、ザワークラウト、納豆など)を毎日食べさせます。ビフィズス菌も必要ですので、こちらはヨーグルトかサプリで。それから善玉菌の餌になる食物繊維。葉物野菜、こんにゃく、ごぼう、海藻類などですかね。

普段使いの油にも注意します。調理油にはオリーブオイル。ドレッシングにはアマニ油やえごま油。トランス脂肪酸は厳禁。リノール酸の多い油も避けます。

とにかく一にも二にも腸内をきれいにする食生活、それに尽きます。いずれにしろ、親御さんが正しい食事についてきちんと勉強し理解しておくことが不可欠ですね。どうかお大事になさってあげてください。

葉山拝

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です