クレイの選び方と使い方——パック、クレイバス、ヘアケアまで

さまざまな種類のクレイ

前の記事(泥を顔に塗った話)でクレイの基本と歴史をお話ししました。

「じゃあ実際、何を買えばいいの?」「どうやって使うの?」という方のために、この記事では種類の選び方と具体的な使い方をまとめます。

まず知っておきたい:クレイは「吸着力」で選ぶ

スキンケアに使われるクレイは、大きく3種類。吸着力の強さと、それに伴う肌への刺激感が異なります。

カオリン(ホワイトクレイ)
3種のなかでもっともおだやか。吸着力は控えめですが、その分肌への負担が少ない。乾燥肌・敏感肌の方や、クレイ初心者にはまずこれがおすすめです。

グリーンクレイ(フレンチグリーンクレイ)
フランス産が有名で、薬局(ファルマシー)でも定番の存在。ミネラルが豊富で吸着力は中程度。普通肌〜脂性肌に向いています。毛穴の引き締め効果を期待する方に人気です。

ベントナイト(カルシウム型)
3種のなかで吸着力・吸収力がもっとも高い。水を吸うと大きく膨潤し、毛穴の奥の汚れをしっかり引き出します。脂性肌・混合肌向き。ただしその分、乾燥肌の方には刺激が強く感じることも。

はやま

ベントナイトには「ナトリウム型」と「カルシウム型」があります。スキンケアや飲用に使われるのは基本的にカルシウム型です。購入の際に確認してみてください。

迷ったらカオリンから始めて、物足りなければグリーンクレイ、さらに上を目指すならベントナイトへ、という順番で試してみるのがいいと思います。

フェイスパックの使い方

クレイパックは、やることはシンプルです。

用意するもの
クレイパウダー、水(またはローズウォーター)、木・ガラス・陶器製のボウルとスパチュラ(へら)。金属製は避けてください。クレイの電荷が失われて吸着力が下がります。

手順
クレイパウダーを少量のボウルに入れ、水を少しずつ加えながら混ぜます。ヨーグルトよりもう少し硬いくらいのペースト状になればOK。洗顔後の清潔な肌に薄く塗り、5〜10分ほど置きます。

ポイントは完全に乾く前に洗い流すこと。クレイが乾ききると、今度は肌の水分まで引っ張ってしまいます。端のほうが乾いてきたな、というタイミングが目安です。ぬるま湯でやさしく洗い流したあとは、いつも通りの保湿を忘れずに。

頻度は週1〜2回程度。やりすぎは禁物です。

はやま

わたしはローズウォーターで溶いたことはないのですが、妻いわく「ほんのりいい香りで気分が上がる」とのことでした。お好みで試してみてください。

クレイバスの使い方

全身でクレイを楽しみたい方にはクレイバスがおすすめです。

お湯を張ったバスタブに、クレイパウダーを大さじ2〜3杯ほど入れてよく混ぜます。あとは普通に入浴するだけ。肌がなめらかになるほか、湯冷めしにくいという声もよく聞きます。

注意点がひとつ。クレイは排水口に詰まることがあります。入浴後はシャワーで排水口まわりをしっかり流してください。心配な方は排水口用のネットを使うと安心です。

ヘアパックの使い方

クレイは頭皮と髪のケアにも使えます。

フェイスパックと同じ要領でペーストを作り、シャンプー前の乾いた髪と頭皮に塗布。15〜20分ほど置いてからシャンプーします。頭皮の余分な皮脂を吸着し、髪にツヤが出るという方も多い。

頻度は2週間に1回程度が目安です。カラーリングをしている方は色落ちする可能性があるので注意してください。

はじめての方へ:買う前に確認しておきたいこと

クレイ製品を選ぶ際に見ておきたいポイントを3つだけ。

グレードを確認する
「化粧品グレード」または「コスメティックグレード」と表記されているものを選びましょう。工業用や建築用のクレイとは品質管理が異なります。

添加物をチェックする
シンプルにクレイだけが原料のものが理想です。香料や防腐剤が加わっているものは、敏感肌の方には向かないことがあります。

パッチテストをする
はじめて使う製品は、腕の内側などで24時間パッチテストを。異常がなければ顔へ。これはクレイに限らず、スキンケア全般の基本です。


世界ではこんな使い方も

クレイの使い道は、スキンケアだけにとどまりません。世界に目を向けると、なかなか興味深い使われ方があります。

歯磨き粉代わりに
カオリンクレイを少量歯ブラシにつけて磨く方法。口腔内の汚れを吸着するとして、ナチュラル系の歯磨きとして欧米で人気があります。歯周病や虫歯が抑えられたという声も。

デオドラント・ボディパウダーとして
クレイパウダーをそのまま脇などに塗布する使い方。余分な水分と臭いの原因となる成分を吸着します。水虫や傷口、皮膚疾患の炎症部位のデトックスに使われることもあるそうです。市販のナチュラルデオドラントにもクレイが配合されているものが増えています。

湿布として
クレイペーストを布に塗って患部に当てる「クレイ湿布」は、ヨーロッパの民間療法として古くから使われてきました。フランスの自然療法では今も現役で、打ち身や捻挫、関節炎など幅広く使われているそうです。

飲む・食べる
「ジオファジー(土食)」といって、人類は太古から粘土を食べてきた歴史があります。アフリカや中南米の一部では今も妊婦さんがクレイを食べる習慣があり、ミネラル補給や消化器の不調を和らげるためと言われています。欧米のウェルネス界隈では飲用グレードのクレイを水に溶かして飲む人も。ただしこれは文化的・歴史的な背景のある話として参考程度に。試す場合は必ず飲用グレードのものを選び、用法をよく確認してください。

はやま

「クレイを飲む」と聞いてギョッとするのはわかります。わたしも最初そうでした。でも考えてみれば活性炭(チャコール)を飲むサプリも今や普通ですし、原理としてはそう遠くない話なんですよね。

クレイは難しい素材ではありません。パウダーを水で溶いて塗るだけ。道具もほぼいらない。

地球が何億年もかけてつくったものを、ボウルひとつで使える。そのシンプルさが、長く世界中で愛されてきた理由なのかもしれません。

まずは小さなサイズから試してみてください。

クレイ 泥を顔に塗った話——大地46億年のスキンケアが、意外とすごかった

※本記事は美容・セルフケアを目的とした情報提供です。医療行為や特定疾患の治療・予防を目的としたものではありません。肌に異常を感じた場合は使用を中止し、専門家にご相談ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です