子どもの足はあっという間に大きくなる。だから、次のサイズまでの「つなぎ」のつもりで、わたしはいつも少し大きめの靴を選んでいました。
そんなわたしの靴選びを根底から覆してくれたのが、商店街の外れにある小さな靴屋のおじいさんでした。
ふらりと立ち寄ったその日、おじいさんはわたしの娘の靴を一目見て、こう言ったのです。
「最近の子は転びやすく、ケガをしやすい。運動不足もあるけれど、親の靴選びがいい加減なのも無視できない原因なんですよ」
……ズキリときました。
おじいさんの話はこうでした。子どもの足はやわらかいから、多少きつい靴にもすっぽり収まってしまう。そしてやわらかいが故に、変形しやすい。しかも子どもは「この靴、合わない」と自分から言わない。
言えない、というほうが正確かもしれません。足の痛みを痛みとして認識する前に、体がそれに慣れてしまうから。
保育園児でも外反母趾やO脚になるケースが増えているという話には、さすがに背筋が伸びました。娘とはこれから山も歩いていきたい。足は一生もの。そのことをすっかり忘れていた気がします。
はやま
子ども靴の選び方——おじいさんに教わった5つのこと
1.サイズは「つま先に1センチ」が基準
かかとをぴったり合わせた状態で、つま先に1cm程度の余裕があること。それ以上でも以下でもない。「大きめを買っておけば長く履ける」は親の勝手な都合で、子どもの足の成長にはよくありません。
フィットしているかどうかは、子どもに「指が動かせる?」と聞いてみるのが一番。
2.試し履きは「歩いて確かめる」
両足に靴を履かせて、店内を少し歩かせてみる。それを親が後ろから観察する。足元がふらついていないか、自然に歩けているか。歩く姿を見れば靴のフィット感がおおむねわかります。
はやま
3.幅も見る
専門店なら足を計測してもらえますが、履かせた状態で靴の両脇を触り、隙間がないか指を入れて確かめることもできます。
昔の日本人は幅広の扁平足が多かったそうですが、最近は足幅の細い子が増えているとか。幅が合わない靴だと、走るたびに靴の中で足が前に滑り、指が曲がり、それが習慣になってしまうそうです。
4.3か月ごとにサイズチェック
買い換えは半年に1回が目安でも、サイズの確認は3か月ごとに。子どもの足の成長は親が思うより早い。「まだ履けそうだから」は禁物です。
5.機能性で選ぶ
デザインでもブランドでもなく、かかとがしっかりしているか、ソールに適度な硬さがあるか、足首を支える構造になっているか。普段履きの靴こそ、機能性重視で選ぶ。子どもの足と長年つきあってこられただけのことはあって、おじいさんの言葉にはたしかな重みがありました。
足は、一生つきあうものだから
考えてみれば、大人が自分の靴を選ぶときにしていることを、子どもの靴では省いていただけです。でも子どもは「合わない」と言えない分、親がしっかり見てやらなければいけない。
おじいさんに礼を言ってその靴屋を出たあと、わたしは娘の足をあらためて見ました。ちっちゃいのに、ちゃんと5本指がある。毎日これだけ走り回っているのに、こんなに小さな足が全部支えているんだな。
靴を選ぶのは親の仕事です。それは、子どもの足の未来を選ぶことでもある——。そんなことを教えてくれた、商店街の小さな靴屋さんでした。
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